投資に興味がある方の中にはCFD(差金決済取引)という言葉を聞いたことがありませんか。
聞き慣れない言葉であるため、「CFDとFXは何が違うの?」「CFD取引におすすめの証券会社とは?」と疑問に感じる方も多いでしょう。
CFD(差金決済取引)は取引商品の現物のやり取りを介さず、売買時の差額のみで決済を行う取引。
取り扱う商品は金や原油、株式指数、FXなど。
そこで本記事では、CFDとFXとの違いや特徴・CFD取引のメリットとリスク、CFDに適した証券会社について詳しく解説させて頂きます。
違いを把握し、それぞれのメリット・デメリットを活かした取引で利益を得られるようにしていきましょう!
CFDとFXとの違いとは?
投資先の違い
CFDの投資先は、日経225先物、NYダウ先物、S&P500先物などの株価指数や、金、銀、原油などの商品がメインの投資先です。
カテゴリに分けると、「株価指数CFD」「商品CFD」「バラエティCFD」「株価CFD」などが挙げられます。
一つの口座で世界中の資産に投資ができる金融商品なので、リスクを抑えながら分散投資ができるメリットがあります。
一方でFXの投資先は通貨です。普段使用する円は勿論、メジャー通貨の米ドル、ユーロ、ポンド、マイナー通貨のメキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランドなどが挙げられます。
そして、これらの2ヶ国間に生じる為替差益に投資を行います。例えば、米ドル/円、ユーロ/ドル、ポンド/円、メキシコペソ/円などの差益で利益を上げます。
取引手法の違い
CFDの取引手法は一般的にスイングトレードと言われる、数週間〜数ヶ月のスパンで決済する長期取引手法がメインです。
というのも、CFDは短期取引のスキャルピングトレードが禁止されていたり、スプレッドが広いことが理由として挙げられるからです。
マーケット全体がリスクオフで株価指数が大きく下落した時や、ドルの価値が下がると金が上がる相関があるので、そのタイミングで投資を行います。
一方FXの取引手法は長期的な値動きを読むことが難しいため、数秒〜数分で決済するスキャルピングトレードや1日で決済するデイトレードの短期取引手法がメインです。
スキャルピングトレードを公認している口座が多いのと、スプレッドが狭いため取引しやすいという理由から短期取引手法が主流です。
CFDは長期取引が基本でFXは短期取引をされる方が多いです。
スワップポイントの違い
CFDのスワップポイントは基本的に発生しないため、ポジションを保有していても利益は上がらない仕組みです。
ただ、オーバーナイト金利は発生します。「買い」「売り」どちらかのポジション保有を日を跨いで持ち越した場合に発生します。
例えば、スワップ金利がプラスのポジション保有の場合は毎日金利を受け取れますが、マイナスのポジション保有の場合は金利を支払う仕組みです。
一方でFXのスワップポイントは、低金利通貨を売り高金利通貨を買うことで金利差調整分が発生し、その金利がスワップポイントになります。
例えば、低金利通貨の代表格である日本円(金利0.1%)を売り、トルコリラ(15.00%)を買うことで、スワップポイントで利益を上げられる仕組みです。
CFDとは?メリットやリスク
メリット
金融商品が豊富で投資戦略の幅を広げられる
CFDは世界中の金融商品が投資対象なので、銘柄数が豊富で投資戦略の幅を広げられる点がメリットです。
例えば、金や銀、天然ガスやトウモロコシなどの商品、日経225やNYダウ、FTSE100やDAXなどの株価指数や株価指数先物など幅広いジャンルの銘柄が存在します。
これらの銘柄は分類され「商品CFD」「株価指数CFD」「株式CFD」「バラエティCFD」と種類があり、銘柄によって各々カテゴリに分けられます。
また、銘柄数が豊富だとリスク分散投資として、資産を組み合わせたポートフォリオでリスクを抑えた投資ができる点も大きなメリットの一つと言えます。
銘柄が多いとチャンスの数が増え、機会損失を防げるのでおすすめです。
銘柄によっては24時間投資可能
CFDは一般的に銘柄によって取引できる時間帯が決まっているため、FXのように平日24時間取引可能とはいきません。
特に「株価指数CFD」や「商品CFD」は市場が閉まる時間と開く時間の「1時間の間」を除き、ほとんど24時間取引をすることが可能です。
中には12時間しか取引ができない銘柄もありますが、8割以上の銘柄が24時間程度の取引が可能なので、FXと同様に取引チャンスの多い金融商品です。
ちなみに、取引時間は「夏時間」と「冬時間」によって異なるので注意しましょう。
例えば、夏時時間が「午前8時10分~翌日午前5時30分」までの取引時間だと、冬時間は「午前9時10分~翌日午前6時30分」と1時間遅れるので抑えておきましょう。
CFDはレバレッジ取引が可能
FXの場合最大レバレッジは25倍で取引できます。CFDも取引する投資商品によって最大レバレッジが異なりますが、レバレッジを利用して取引できます。
レバレッジとは、「てこの原理」のようなもので、他人資本を利用することで自己資金の何倍もの取引を行える仕組みのことを言います。
例えば、GMOクリック証券の場合は、株価指数CFD(10倍)、商品CFD(20倍)、バラエティCFD(5倍)、株式CFD(5倍)です。
CFDのレバレッジは証券口座によって多少異なりますが、上記のように投資商品のカテゴリによってレバレッジが異なるケースが多いので抑えておきましょう。
CFDはFXとレバレッジは異なりますが取引方法は同じです。
手数料を抑えて取引できる証券会社がある
CFD取引は一般的なFX取引に比べて手数料が高いというイメージを持つ方もいるかもしれませんが、証券会社の中には手数料を抑えて取引できる口座もあります。
ただ、手数料が無料という訳ではありません。
ポジションを保有/維持する場合やポジションを保有して日をまたぐと、別途取引手数料が発生する場合もあるので、口座先の詳細を確認してから取引を行いましょう。
「買い」「売り」どちらからでも取引可能
CFD取引はFX取引と同じく、高くなったら売り、下がったら買いというように「買い」「売り」どちらも取引可能なところがメリットです。
CFDはFXのように上下のレートを予測して取引ができるため、手軽に投資が行えて上昇相場、下降相場どちらも利益を出すことが可能です。
なので、FX取引に慣れている方であれば、為替相場と同じようにトレードができるためすぐに慣れるでしょう。
特にFX経験者はCFDの取引に慣れておくと、投資戦略の幅を広げられます。
デメリット・リスク
レバレッジをかけるとリスクも大きくなる
CFD取引はFX取引と同様レバレッジを利用できますが、レバレッジのかけ過ぎはリスクも大きくなるので注意が必要です。
しっかりと資金管理を徹底し、「利益」と「損失」のリスクリワードを意識しながら取引を行うようにしましょう。
当然ですが自身が設定したストップロス(損切りライン)にレートが到達したら、躊躇わずに損切りを行うことが大切です。
銘柄によって値動きの特徴も異なるので、CFD初心者はまずは低レバレッジで取引を行い、慣れてきたら徐々に上げていきましょう。
レバレッジと上手に付き合うことが最大限利益を享受できる秘訣です。
損切りをしないと追証が発生することがある
損切りができず損失を膨らませてしまうとFXと同様、追証が発生することがあるので注意してください。
各々の証券会社で設定された証拠金維持率を大きく下回ってしまった場合、追証(追加入金)が求められ、期日までに入金がないと強制決済されます。
強制決済は資金を大きく溶かすことに繋がるので、CFD取引をする際は、証拠金維持率を確認しながらリスクリワードを意識してトレードしましょう。
追証が発生するのは2つのケースです。損切りができずお祈りトレードをしている、もしくは証拠金維持率などの仕組みを知っていなかった場合。注意してください。
FXに比べCFDの情報が少ない傾向がある
FX取引は一般的にメジャーな投資方法なので、どのFX会社もマーケット情報の量や質が高く豊富に取り扱っています。
ですが、CFD取引は投資初心者よりもFX経験者が大半なので、初心者向けの情報が少なく予測しづらい点がデメリットです。
日本ではCFD取引の需要が低く投資経験者向けの情報が多いため、投資初心者にCFD取引は少しハードルが高いかもしれません。
まずはFX取引で相場の耐性を付け、ある程度の結果が出るようになった後にCFD取引をした方が合理的だと言えます。
初心者がCFD取引をするなら、日本人に身近な日経平均などがおすすめです。
CFD取引におすすめな証券会社
IG証券
- 一つのCFD取引システムでFXから個別株・株価指数・金・原油から各種ETFまで取引可能
- 17,000以上の銘柄を取り扱い
- 世界で31万人以上が利用
- ノックアウトオプションが利用できる
IG証券は10年以上にわたり日本のトレーダーにFXやCFDなど多様な取引機会を提供している人気のオンライン金融取引のリーディングカンパニーです。
IG証券の親会社であるIGグループは世界で約31万人ものトレーダーに利用されています。
IG証券が人気の理由は何と言っても他社を圧倒する取引銘柄数の多さです。CFD取引では米国株・日本株はもちろん、欧州株やアジア株を含む外国株式や世界の株価指数、金や原油などの商品からETFまで17,000以上の銘柄を取引ができ、幅広い資産クラスの取引を提供しています。
アクティブなトレーダーに人気のノックアウトオプションでは株価指数、コモディティ、FXも取引できます。
世界の様々な市場をカバーするIG証券ならどのような相場状況でも利益獲得を狙うことができます。本格的にトレードをしたい投資家のニーズを満たす数少ない証券会社です。
IG証券では多くの魅力的なCFD・FX銘柄が提供されています。
IG証券の基本情報
最低取引単位 | 銘柄によって異なる |
---|---|
取引手数料 | 手数料無料 |
最低入金額 | 制限なし |
取扱銘柄数 | 約17,000以上 ・個別株 ◯ 約12,000銘柄 ・株価指数 ◯ 約40銘柄 ・商品 ◯ 約40銘柄 ・ETF ◯ 個別株CFDとして取り扱い ・債券先物 ◯ 10銘柄 |
スプレッド ※原則固定、例外あり | 銘柄により異なる |
法人口座 | あり。通常の個人口座よりも高いレバレッジで取引可能 |
出典 | IG証券公式サイト |
LINE証券
- 少額からでも投資できる
- CFD銘柄は150以上!
- 最短2営業日で口座開設!
LINE証券では、CFDサービスを展開しています。特徴は「いちかぶチャレンジコースCFD」などがあります。
レバレッジを利用して、数百円〜数千円でCFD投資ができます。
株式の他にも原油や貴金属などもあり、取扱銘柄はCFDだけでも150以上もあるので初心者にもおすすめです。また、LINEで受け取れる「経済情報・レート変動通知」などは便利でしょう。
LINE証券の基本情報
最低取引単位 | 銘柄によって異なる |
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取引手数料 | 無料 ※スプレッドあり |
最低入金額 | 制限なし |
取扱銘柄数 | 株式CFD(国内株60銘柄、米国株90銘柄) 指数CFD(29銘柄) 商品CFD(5銘柄) バラエティCFD(10銘柄) |
スプレッド ※原則固定、例外あり | 流動性・価格変動・取引時間等によってスプレッドが広がることがある |
出典 | LINE証券公式サイト |
GMOクリック証券
- 140銘柄が取引できる
- 少額からでも始められる
- デモトレードも対応!
GMOクリック証券は、大手企業GMOフィナンシャルホールディングス傘下が運営する実績のある証券会社です。
特にCFD取引は、金や原油などの商品先物、日本225(日経225先物)や米国30(NYダウ先物)などの株価指数をFX取引と同様にトレードできます。
金融商品の豊富さは投資戦略の幅を広げられるため、FX取引以外に「CFD取引も興味がある」という方は、GMOクリック証券をおすすめします。
GMOクリック証券の基本情報
最低取引単位 | 銘柄によって異なる |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
最低入金額 | 制限なし |
取扱銘柄数 | 140銘柄 |
スプレッド ※原則固定、例外あり | 流動性・価格変動・取引時間等によってスプレッドが広がることがある |
出典 | GMOクリック証券公式サイト |
CFD取引に関するよくある質問
まとめ
ここまで本記事では、CFDとFXの違いや特徴、CFD取引のメリット・デメリット、初心者におすすめのCFDに適した証券口座について詳しく解説させて頂きました。
CFDはFX取引と同じ取引方法で利益を上げるため、現在FXをやられている方でも投資初心者でも、取引しやすい金融商品だと納得して頂けたのではないでしょうか。
特に大手企業が提供している「GMOクリック証券」と「IG証券」は数多くの金融商品を取り揃え安心して投資できるので、この機会に口座開設してみてください。
無料で口座開設を行ったら、まずはCFD取引を試してみましょう。